このフレーズが出た時の瞬間は、ある種の達成感を覚えたものだ。
コツコツとレベル上げをしてたポケモンが、ある時、急にかっこいい個体に進化する。単純な仕組みだが、子供のハートを鷲掴みにするには十分だ。
余談だが、僕はゴールドバージョンでポケモン251匹をフルコンプリートした。やったことある人はわかると思うが、これが実は大変な道のりなのだ。自分のソフトで入手できないポケモンもたくさんいるので、そのポケモンを持ってる友人を探して、譲ってもらわないといけない。つまり、リアルな世界でもポケモン探しをしないといけないわけだ。
ちなみに総プレイ時間は300時間超。今思えば、非常に無駄な時間であったが、決して後悔はしていない。
だか、ここで話したいのは、決してポケモンの武勇伝ではない。進化についてだ。
というのも、かの有名なダーウィンの進化論を読んだ。漫画で。
内容は、容易に想像つくと思うが、くそしょぼい。恐らく、ネットたたけば、秒で出てくるレベルだ。
それでも侮ることなかれ
進化論を読む前の知識は、中高の試験対策としての、ダーウィン=進化論という方程式だけだった。
そこに、歴史的背景とか進化論がなにかとか、合コンで使える(⁇)程度の知識がインプットされたわけだ。
この時点で、単語だけであった、点としての知識に線や面、そして奥行きが与えられ、3次元的な塊に進化した。
そもそも、漫画でもなければ、敷居が高すぎて読もうとすら思わないので、そういう意味では漫画であることも、悪くない。
進化論とは、一言でいえば、人間や他の生物の起源を進化という概念で、科学的かつシステマティックに捉えたものだ。
進化論が社会の教科書に載るくらい有名になったのは、それまで主流であった、人間は神によって創造されたという中世のキリスト教的な価値観に一石が投じられたからだ。
キリスト教は当時、政治的な意味で絶大な権力を持っていたため、その価値観を否定することは、タブー視されていた。
そんなパンドラの箱を開けて、当時の常識を覆したため、ダーウィン選手は一躍有名となった。
進化論の内容とは、超簡単に言うと(というか、それしか書いてなかったのだが)、3つの要素で構成される。
1. 同じ種の生物にも個体差がある。
2. 多種多様な個体のうち、環境に適合した個体が生き残る。
3. 生き残った個体が子孫を残し、その遺伝子が後世に引き継がれる。
例えば、人間で言えば、当初はただの霊長類の集団であったが、突然変異的に頭が少しいいやつが現れた。そいつは頭脳で他の個体との生存競争に勝ち残り、子孫を残す。頭のいい遺伝子は次の世代に引き継がれる。
こんな流れだろうか。自然淘汰という言葉があるが、それを理屈っぽく書いたような印象だ。
個人的には、進化というのは、学習能力が働いて後天的に起こると思っていたのだが、どうやら違うらしい。ダーウィン選手が言うには、進化のもとは、突然変異で生まれた個体のもつ先天的な能力であるそうだ。
今の世の中に進化論を当てはめると、どうなるだろうか。生存競争は現世では、腕力ではなく経済力で行なわれてる。
金を稼ぐのも、ある意味、頭の良さが問われているので、やはり頭のいい個体が生き残るという古からのトレンドに変化はないのだろうか。
また過去から生存競争に打ち勝ってきた血筋を経て、我々がいるということは、人類みなサラブレッドということになるはずだ。
もし自分に自信がなくなった時には、視点を500万年前まで遡り、自分は生存競争に勝ち残ってきたんだと思うことで自信を取り戻せないかと、愚考する次第だ。