よきにはからえ

おもしろきこともなき世をおもしろく、住みなすものは心なりけり

CHAT GPTは人を虚無化してゾンビ化させる

最近、何かと巷を騒がせているCHAT GPT。僕も実際に使ったことはないが、あらゆる媒体で、その革新性や実用性について熱弁されている。書店では、CHAT GPTの活用メソッドを体系化した書籍が、新刊コーナーを群雄割拠している。 たしかに我々の生活の根底を変…

マイクラの無限の可能性と闇の深さについて

マインクラフトというゲームにハマってるいる。俗にいうマイクラ。ハマってるというより、嵌っていると描くほうが、より深刻な心境が正確に伝わるかもしれない。つまり、「新しい趣味を見つけてハッピー」よりは「沼に嵌りました、抜だれか助けてください」…

コロナ中の暇つぶし

コロナ隔離中は暇に忙殺されていたので、せめて有効に潰してやろうと思い、前々から読みたいと思ってた宇宙兄弟を全43巻分、メルカリで大人買いしてきた。 これまで、ずっとkindle派であったのだが、売れることを考えると紙も悪くない。特に中古本に関しては…

隔離生活中に考えてること

コロナ陽性判定を受けてから、隔離生活が3日目に突入した。僕の今の生活は一言でいえば、家庭内囚人である。英語で言えばJAIL at HOME。寝室と書斎とトイレを往復するだけの生活。ご飯の時間になれば、嫁が「おい、飯の時間だ」とでも言わんばかりの無精な顔…

久しぶりに風邪を引いてみた

久しぶりに風邪を引いた。ものすごい高熱で頭がぐわんぐんして悪寒が止まらなかったので、病院に行くと、案の定、コロナ陽性判定を言い渡された。解熱剤やら生薬やら一通り飲むと、容態は落ち着いて、発症二日目には仕事再開できるくらいまでは回復した。 と…

執筆の偶然性を大事にしたい

前回に引き続き、ブログに関する記事である。昨年から1年間ブログをやってきて、それなりに執筆に関する知見も溜まってきた。これまで、ひたすら書くことを目標に突き進んできたが、今年は視座を少しだけ上げてみたい。 具体的には、ブログ活動における偶然…

復活の呪文

自分で言うのもなんだが、久々の更新である。実際の空白期間は1ヶ月くらいであり、全然大したことない。それでも、ザオリクされた感覚に陥っているのは、週1で執筆するルーティンをこれまで1年間継続してきたからだろう。一時的であれ、連続的に続いてきた習…

インド出張に行ってきました。

久しぶりに海外出張に行ってきた。まず台湾に1泊2日で現地視察を行い、そのまま別案件でインドに飛び4日間、現地担当者と膝を詰めて話してくるという弾丸スケジュールであった。準備期間含めた直近2週間は、師走の定義を超えた忙しさに追われていたが、今朝…

年を取ると常識が変わってくる

「年を取ると常識が変わってくるからねぇ~」とリリーフランキーがラジオで何気なく言っていたセリフが耳に残っている。 最近、ラジオを聴くようになった。中でも一番ハマっているのが、リリーフランキーのスナックラジオである。軽快なテンポで、他愛もない…

村上春樹とクラピカ

先日、村上春樹の”雑文集”を読んだ。これは小説ではなく、作者がつらつらと日々のとりとめもない思いを綴った雑記をパッケージ化したものだ。小説とは異なるものの、数々の洗練された作品を輩出している作家が普段なにを見て、なにを考えているのかその一端…

ソフト vs ハード

本日、仕事でキャリア座談会という社内イベントがあった。先行き不透明な時代の中、大企業でシャブ漬けになることを不安視する若者に向けて、先輩社員が座談会形式で自分たちのキャリアパスについて語る会だ。 そこで、業務で身につくスキルをハードとソフト…

自己肯定感を巡る闘い

最近思う。人間社会の構図は自己肯定感を巡る闘いだと。人々は自己肯定感を満たすために、毎日死に物狂いで働いている。金や名誉のためではない。それらは自己肯定感を満たすツールにしかならない。逆に、別に物質欲が満たされなくても、自己肯定感を満たす…

「共感」と「尊重」の等価交換

昨晩、妻と盛大にケンカした。 無音のゴングは深夜23時に鳴り響き、それから4時間ほど泥試合が行われた。お陰様で今日は大変寝不足で、常に瞼の上に重圧を感じながら、仕事をする羽目になった。最低5時間寝ないと脳が機能しないことが骨身に染みた一日であ…

令和の運動会の光と闇

先日、長男の運動会があった。 息子からすれば、人生はじめての運動会。そして、僕にとっては25年ぶりの運動会。競技者としては汚点しか残さなかった自分が、今や観客として楽しむために、門の敷居を跨いでいるのは、妙に感慨深い。 そして、ただ純粋に息子…

30代の儀式

本日は30代の人が定期的にかつ半強制的に行われるある儀式を終えてきた。 儀式というと、西洋ヨーロッパ貴族の伝統的なイベントというイメージが彷彿されるが、現代の日本でも近いことは行われている。 そして、一言で儀式といっても、色んな種類のものがあ…

小説を書こうとしたが断念した

ちょっと前に小説(書く方)を無料トライアル的にやってみた。1ヶ月程、実験的に書いてみて、もし将来性がありそうなら、趣味として本格活動化できればなどと淡い期待を抱いていた。今考えると、浅はかな皮算用であったと思う。 小説を描きたいと思い立った理…

引っ越しました

私事ではあるが、最近家を建てた。 さいたま市の住宅街の一角に、昨年から秘密裏に建設を進めていたのだが、今年8月にようやく完成した。これで晴れて一国一城の主になると同時に、身の丈を大幅に超えた多額ローン債務者になった。 これから毎月、快適な住…

失うもののない鋼メンタルおばちゃん

その日、4歳の娘は「社会の理不尽 」を身をもって知ることとなった。 先週の日曜の話だ。雨は降らなかったが、まとわりつくような湿気を帯びた蒸し暑い日であった。嫁息子が外出したため、父娘水入らずのデートに行くことになった。行先は、かねてから娘が希…

虚ろな男

ひとりの男がいた。 男は子供の時から、心に無を飼い慣らしていた。 おもちゃを欲しいと思わなかったし、遊びたいという欲望もなかった。テレビやスポーツなどのエンターテイメントにも興味を抱かなかった。同年代の子供が健全に兼ね備えている欲望や好奇心…

ランニングをして古代ギリシャに想いを馳せる

一日中リモートワークをしてると、定時過ぎ当たりから娑婆の空気を吸いたいと、血が騒ぎ出す。犬の散歩と一緒で、外の空気を吸いたいという動物的本能に抗う方はできない。そんなわけで、一日の仕事、家事を終えた後、ランニングをすることにした。妻の鋭い…

安息を求めて電車に乗り込むようになった

最近、薄々と感じていることなのだが、電車に乗る機会を待ち侘びている自分がいる。 もはやその期待値は土日のそれを凌駕したと言っても過言ではない。かつて金曜夜を目の当たりにして感じた高揚感は、駅のホームで感じるようになった。 だが決して、早く会…

即席タイムスリップ

家→駅までの通勤路の道中、その時の気分で音楽を聴く。脳内でさっとスクリーニングをかけて、その時の気分にあった曲がぱっと選定される。 今日はミスチルの「跳べ」がヒットした。 歌詞は至ってシンプルだが、疾走感駆け抜ける、爽やかな曲だ。思わず、浮き…

良い記事を書くために

ブログでクオリティの高い記事を書きたい。その定義は人それぞれかと思うが、僕の中では、個性が出てて、かつそこに深い人生訓が感じられるものである。具体的なイメージは村上春樹なのだが、彼のように示唆が滲み出る文章をスラスラと書けるようになるため…

おとんと鰻

最近、よく鰻の広告を見かける。 どのコンビニでも店前に、ポップでニョロっとした鰻が描かれた旗を掲げている。 それは夏風に煽られて、まるで、水の中で泳いでるように、ゆらゆらと揺れている。 そういえば久しく鰻を食べていない。かれこれ5年くらいは。…

勉強の代償

息子が今年から小学校に入ったので、将来的な勉強方針について考える機会が増えた。その一環で、令和のお受験事情をアップデートしてるのだが、最近の子はほんとによく勉強してるなと素直に感心してしまう。 昨今の家庭では、小一から公文とか学研とか勉強系…

月が示唆してくれたもの

今週も月曜を乗り切った。 週の最初に必ず訪れる精神的難局。朝一で布団から出たくない自分と戦い、機嫌がどん底の息子娘と戦い、執拗に追いかけてくる時間と戦う。 それは、日常という名のコロシアムだ。そこで、僕は現代を生きる剣士を演じる。次々と襲い…

定時上がりの散歩

昨日いつもより1時間ほど早く仕事が終わった。オフィスを出ると、とりとめもなく、家に帰りたくない気持ちに駆られ、大手町周辺をぶらりと散歩することにした。 ふと家のことが頭によぎった。嫁は今頃、子供たちのご飯の準備をしてる。その後も風呂→宿題レビ…

価値観の破壊と再生

滅多にないが、自分の価値観に革命が起こるときがある。 それは、ある考え方に出会うことで、それまで自分を支えてきた支柱的存在の概念が一瞬にしてぶち壊される。外見は何も変わっておらず涼しい顔をしてるのだが、内部では、天地がひっくり返って、価値観…

変えられない朝一の運命

タイムトラベルを題材とした作品で、よくある展開として、過去に戻って、悪い未来の根っこを潰したはずなのに、結局、同じ顛末を迎えてしまうパターンだ。 ひとつの芽を摘んでも、また別のところで思いもよらない因果が生じる。それらを全部潰さないと、大局…

村上春樹の色眼鏡

前回、表現力を身に付けたいという、切実な思いを綴った記事を書いた。その延長線上となるが、人が持つ世界観について考えてみたい。 現実世界はひとつしかないが、その捉え方は千差万別である。例えば、同じ仕事をしてて、幸福に感じる人がいれば、不幸に感…