よきにはからえ

おもしろきこともなき世をおもしろく、住みなすものは心なりけり

憧れのマイラップトップ

僕は自分のラップトップPCを持っていない。

最後に持っていたのは、サーフェースプロで、保証が切れた直後に壊れてしまった。

まずキーボードから反応しなくなり、しばらく経つと、心臓部であるモニターも、なし崩し的に息を引き取った。カスタマーサポートに問い合わせたら、接合部はセンシティブらしく不具合事例も多いそうだ。切り離せることを売りにしてる以上、先手を打って頑丈にしておいて欲しかった。

修理費の高さに萎えてしまったのと、iPhoneと会社支給のPCで何不自由なく過ごせたので、サーフェースはそのまま遺棄することにした。今も首と胴体が切断された状態で家のどこかに転がっているはずだ。

そして、サーフェース事件が迷宮入りして、5年の月日が流れた今、ラップトップPCがすごく欲しい。

なぜなら、ブログをPCで描きたいからだ。理由はいくつかある。

まずアプリだと、記事の体裁を整えるのに手間がかかる。文字を大きくしたり、見出しをつけたりと色々デコレーションできたらなーといつも思う。携帯アプリでもできないことはないが、まず文字にカーソル合わせる時点で、すごくめんどくさい。

そして、もう一つは心構えだ。今ソファでだらっとした姿勢でブログを書いている。側からみれば、夜の貴重な自由時間をスマホゲームで潰してる冴えないおじさんにしか見えないだろう。もちろん、この状態でも記事は書けるが、とても惰性的な状態だ。こんな体たらくでは、決していい文章は生まれないだろう。

なので、やはりラップトップがいい。画面を思い切り睨め付けながら、言葉を紡ぐことに没頭したい。恐らく、この椅子に座って、前屈みのファイティングポーズを取ってるだけで、脳が仕事モードに入ったと錯覚してギアを入れてくれる。それで、少しは記事のクオリティが上がるはずだ。環境整備の大切さを改めて痛感する。

そんなわけで、ラップトップPCを無性に欲しているわけだ。この気持ちに嘘偽りはない。

だが問題はその先だ。

ブログを描きたい→PC購入というロジックが脳内稟議を通過しない。

「それって、本当にPCないとできないの?

「ちょっと予算がな〜」

「上(嫁)の承認降りないと思うよ」

こんなやりとりが脳内で飛び交っている。

こういう、大きな買い物案件では、つい否定的な声が大きく取り上げられてしまう。いつもそうだ。

感覚的にはいいと思っても、必ず反対感情が生まれる。そして、自分の欲しい気持ちを試してくる。

当然この試練に打ち勝たなければ、購入するという報酬は得られない。

この相反する感情同士で禅問答みたいなことをやるのだが、これが思いの外、体力を使う。

だから、晴れて購入の意思決定ができる頃には、もう疲れ切っている。なんなら、頭が働くなったのを利用して勢いで買ってしまってる端も否めない。

今の状況としては、まだ反対感情を論破する有効な活路を見出せていない状況だ。

対象がPCとなると、金額も大きくなるので、長期戦が予想されるだろう。

いつか、自分のブログの文字が鮮やかに装飾されてるのを見つけた日には、ささやかに勝利を祝福して欲しい。