よきにはからえ

おもしろきこともなき世をおもしろく、住みなすものは心なりけり

幸せを求めると幸せが逃げるらしい

https://forbesjapan.com/articles/detail/49170

 

こちらの研究結果によると、幸福度を気にしすぎる人ほど、幸福度が低くなるという相関関係があるらしい。理由は、幸福を追求しすぎるあまり、幸福でない状態を悲観的に捉えてしまうとのこと。

幸福度を上げるための努力が報われない世の中を世知辛いと思う一方、幸福に限らず、強く執着することが、裏目に出るというのは、よくあるパターンだと思う。

わかりやすい例は、恋愛だろう。好きだという気持ちが強すぎて、余裕のない状態が表に出てしまう。空回りしてるうちに、相手から興醒めされるケースだ。

自分は、新卒就活の時に、似たような経験がある。普通はリスクヘッジのため、幅広くエントリーするのが定石かと思うが、僕の場合、特定の会社に入りたいという気持ちが強すぎて、数社しか受けなかった。結果、全部落ちた。今思えば、感情だけが先行しすきで、志望動機がうまく練られてなかったと思う。手駒が全てなくなって初めて、自分のアプローチの過ちに気づいた。非常に高い授業料である。

話を戻すと、目的に執着しすぎることは、目的を達成する上で、時に逆効果となるのだ。

この時の心境をブレイクダウンしてみる。当初は"したい"という願望であったものが、"しないといけない"という義務へといつの間にか変わっているのではないかと推測する。

特に真面目な人ほど、この傾向は強いのではないだろうか。大学受験で受からないといけないというプレッシャーに飲み込まれる受験生が連想される。

"しないといけない"フラグか一度立つと、できなかった時に感情の渦に呑み込まれる。通常の思考回路なら、できない時は、潔く諦めるか、できるようになるための方法を考えることができる。でも感情に流されてる状態だと、合理的な思考回路が働かない。できなかったという事実だけが脳内で反芻し、具体的な解決策が出てこないのだ。

この思考回路の問題点は、自分の意図とは関係なく、無意識的に生じてしまうことだろう。性格的な部分にも起因しているため、簡単には治せない。

従って、有効な対処法はないのかもしれない。が、ひとつの考え方として、こういう感情パターンがあるということを知っておいて損はない。うまくいかない時に、「ああ自分は今、思い込みが強すぎて、空回りしてるな」とふと気づけるかもしれない。そうすると、距離を置いてみるとか、別のアプローチを考えてみようとか、一旦、冷静になることができる。すると狭窄してた視野がぱっと広がる。

ここでは、自分を客観視できるかどうかが大事なのだ。客観視する上で、なにかのパターンに当てはめる手法は有効である。

と、偉そうに言ってるが、自分自身も思い込みが強いタイプなので、ほぼ自分に向けて書いてる。なんなら、独り言だと思ってもらって、差し支えない。

何事も距離感が大事で、付かず離れずの状態で、物事がうまく回るということだろう。